file15:角田真住さん

私の起業STORY 私スタイル file15

私スタイルで起業した女性達。
起業までにはどんなSTORYがあったのでしょうか。
ここにあなたの起業スタイルのヒントがあるかもしれません。


角田真住さん 合同会社Armonia(群馬県)
「“世界一優しいヘッドスカーフ”でたくさんの笑顔を咲かせたい」

角田真住さん。群馬県在住。専業主婦をしながら第二子を出産した直後より、多発性脱毛症を発症。同じ悩みを持つ女性におしゃれをする楽しさを伝えたいと創業を決意。群馬イノベーションスクールに通学後、2015年に群馬イノベーションアワードビジネスプラン部門一般の部に入賞。2016年9月23日に合同会社Armonia設立。髪を失った女性の笑顔と自信を取り戻すために活躍している。

髪の毛がなくなった経験を活かして人の役に立ちたい

Q:どうして創業しようと思われましたか?

角田:きっかけは私自身が髪の毛がなくなる病気になってしまったことです。周囲の視線がとても気になり、毎日が憂鬱でした。そういう時にたまたまスカーフを巻いて出かけたら友人に「すごく可愛いね!似合っているね!」と言われて、180度気持ちが変わりました。今までウィッグがバレないかと外に出たくなかったのに、褒めてもらえるから嬉しくておしゃれして出かけたくて。この心躍る気持ちを同じ症状で悩んでいる人に伝えたい!その想いだけで創業しちゃいました(笑)

Q:創業への一歩はどのように踏み出したのでしょうか。

角田:私は主婦だったので、事業化しようと思っても本当にどうしたら良いのかわからなくて。何かぼんやりとこういうことをしなくてはいけないのかな、とイメージしてみるものの、それが具体的なステップには落ちてきませんでした。その時に群馬イノベーションスクールというビジネススクールの募集を新聞で見て、行ってみることにしました。

Q:ビジネススクールに通ってみていかがでしたか?

角田:仲間がたくさんできたのは大きかったです。講師の方が教えてくださるビジネス成功のポイントは素晴らしいのですが、今の自分とのギャップが大きいんですね。周囲の仲間や先輩起業家がくれる成功談や失敗談が、講師から学んだことと、今の自分との橋渡しをしてくれました。また、仲間だけなく、県や市の方がフォローしてくださいました。「今度これに応募してみませんか?」とか、「こういう業者さんを探しているのですが、知りませんか?」と聞いたら繋いで下さったりしました。本当にありがたいです。

お金も人脈も経験もない。あったのは強い「想い」と「行動力」

Q:創業する準備はいかがでしたか?

角田:自分の髪の毛がなくなったピンチをチャンスに変えて、スカーフで事業をやる。その想いだけで創業を決意して、2015年には群馬イノベーションアワードで賞までいただいてしまいました。ただ、いざやろうとした時にお金も人脈も何もなく、繊維業界も全く知りませんでした。友人にクラウドファンディングを勧められ、最終的には目標の180%まで集まったものの、最初はスカーフの製造を委託する工場に全く相手にされずに困り果てていました。

展示会でヘッドスカーフLINOLEAの説明をする角田真住さん

Q:諦めずに頑張れたのはなぜでしょうか?

角田:「髪が無くなって泣いてばかりいたけど、それを力に変えて事業をしている人がいることを知り、勇気をもらった」とクラウドファンディングを通じて多くの声を頂き、頑張れました。スカーフそのものだけではなく、私自身が事業化に向けて負けずに頑張っている姿勢が多くの方を勇気づけることにヘッドスカーフLINOLEAを推進する価値を見出しました。

Q:生産を引き受けてくれる工場はどのように見つかったのでしょうか。

角田:ビジネススクールで知り合った県の方がシルクに詳しく、県内の情報を教えてくれました。また、見るに見かねたデザイナーの友人が助けてくれて、一から一緒に工場を回ってくれて、見本を作り、交渉を助けてくれました。それでやっと思い描いたシルクスカーフの完成にこぎつけました。

マイナスをゼロではなく、プラスに。自分らしく生きられる毎日を。

Q:事業についてはどなたに相談されることが多いのでしょうか。

角田:創業仲間や前橋市創業支援センターにいらっしゃる金融機関の方にご相談することもあります。

田子:前橋市創業支援センターはまだ新しいのです。今度の12月に2周年で、1年単位でセミナーや相談会を企画しています。創業した経営者さん同士で情報共有して来てくださることも多いです。

テスト販売に協力を頂いている医療機関の皆さんと

Q:今後の事業の展開について教えてください。

角田:私の想いだけでスタートした事業なので、本当に欲しい人は誰なのか、本当に売れるのか確認するテスト販売を進め、ようやくお客様像が見えてきて、本スタートが切れる状態になりました。より多くの方に知ってもらうためにも、海外を含めて販路拡大を進めています。また、髪が無いことがコンプレックスではなく、個性として見られる社会になるように「脱毛患者女性の会」を立ち上げて、「スキンヘッドの美しさ」を訴え、いずれは写真集、展覧会を考えています。スキンヘッド女性100人でフラッシュモブをしたら、すごいですよね(笑)また、ファッションショーは11月、12月に開催です。

Q:これから創業を考えている女性に一言お願いします。

角田:お金も経験も人脈もないところからスタートして、私は普通だったら1年ももたないところだったと思います。でも2年目を迎えることができました。行動に移せる人は中々いません。想いが強くて、正しいものであれば、行動する人を応援してくれる人は必ずいます。県や市や応援してくれる受け皿がたくさんあります。もし怖いと思って立ち止まっている人がいれば、まずは旗印を掲げて、踏み出してみる!それが良いんじゃないかな、と思っています。

経営者コミュニティでもある前橋市創業支援センターの田子宏美氏(右)はビジネススクールの先輩

角田真住氏と起業応援サポーター 一般財団法人前橋市起業支援センター田子宏美氏 

(起業応援サポーターリンク:一般財団法人前橋市起業支援センター)

女性起業家プロフィール

合同会社Armonia
プロフィール
会社名:合同会社Armonia
代表者:角田真住
業種:スカーフ製造販売
電話:090-9313-1409
Website:http://scarf.co.jp/

起業応援サポータープロフィール

一般財団法人前橋市起業支援センター

住所:〒371-0022 群馬県前橋市千代田町2-7-10
TEL:027-221-2500
Website: http://mbic.jp/
E-mail  info@kishisen.com

取材・文・撮影/ 松本典子(中小企業診断士、事業承継マネージャー)

カナダ、モントリオール生まれ。介護事業運営会社に人事として、約10年勤務した後に経営コンサルタントとして独立。神奈川県内の支援機関を中心に創業相談、創業セミナー講師、窓口での経営相談を行う。女性起業家に寄り添った支援を得意とする。