file10:大岩清美さん

私の起業STORY 私スタイル file10

私スタイルで起業した女性達。
起業までにはどんなSTORYがあったのでしょうか。
ここにあなたの起業スタイルのヒントがあるかもしれません。


大岩清美さん WOWの樹(千葉県)
「大丈夫をもらおう」

子育てが一段落した後、障害児支援事業に携わるために、障害児を預かる事業所や老人介護の仕事で約3年間の経験を積む。
2016年8月に株式会社ホリーホックを創立。2017年1月、運営する事業所「WOWの樹」が児童発達支援事業所/放課後デイサービス事業所として指定を受けた。

「大丈夫です」の一言が救いでした

Q:まず、WOWの樹は、どういった事業所なのですか?

大岩:児童発達支援と放課後デイサービスの施設になります。

Q:起業に向けて、どんな準備をしましたか?

大岩:勉強するつもりで、3年ぐらい障害をもつお子さんを預かる事業所や老人介護の仕事をしました。具体的なイメージが出来できてきたので、起業に向けて情報収集をしていたら、今は法人じゃなければいけないなど、後から段々わかってきました。子どものためになることがしたい、子どもと一緒に成長したいという思いだけでは立ち上げられないですよね。
会社設立からスタートしなければいけないということが、私にはとてもハードルが高くて、ちょっと無理かもしれないと思ったのですが、楊先生のいらっしゃるよろず支援拠点をたまたまサイトで知り、メールを送って面談していただくことにしました。

Q:創業支援を受けて、良かったことは何ですか?

大岩:資金計画、手続き、税金など、細かいことは数えきれないくらいやることがあって、くじけそうになるくらい大変だったんですが、楊先生の「大丈夫です」の一言が救いでしたね。

楊:面談の度に、課題が出てきて不安になられていることもあったようですが、毎回、着実にゴールに向かって前進されているので、「大丈夫です」ということは言っていました。みんなに言っているわけじゃないですけれどね。

子どもが生きやすくなるお手伝いをしたい

Q:起業するにあたって、一番の思いは何だったのですか?

大岩:そのお子さんが生きやすくなる方向にお手伝いをさせていただければというのが一番です。いろんな症状のあるお子さんがいるのですが、全体的に言えるのは、コミュニケーションが取りにくいお子さんがほとんどなんですね。
私の子どももコミュニケーションがあまり上手じゃなかったので、それを見ていて心が痛いことがいっぱいあったのです。
字がたいして読めなくても、コミュニケーションを上手くとれれば、できないことを人に教えてもらうことができますし、コミュニケーションを取れないと、生きづらいじゃないですか、人間なので。大それたことは考えてないですが、そこをサポートできればと思っています。

Q:コミュニケーションをとるためになにか工夫されていますか?

大岩:マカトンという障害のある方のための、簡単なサインがあるのですが、勉強して教える資格を取りました。例えば、コップ、飲みたい、喉がかわいたなど、マークがすべて一緒なので、マカトンを知らなくても、大体わかるようなサインが多いのです。
これが適用できるお子さんばかりではないのですが、発語ができなくて、人に興味があるお子さんだと、コミュニケーションツールのひとつになればいいかなと思っています。

マカトン・サイン

子どもに携わることだったら夢はいっぱいある

Q:今後の目標、夢をお聞かせください。

大岩:まずは2店舗目を軌道に乗せたいですね。本当は3店舗ぐらい作りたいと思っています。

Q:それはなぜですか?

大岩:数店舗あれば、従業員が急に休むことになっても、柔軟なやり繰りができるようになります。また、1つのところだけだと、くすんで濁るような、当たり前じゃいけないことが当たり前になるような気がして嫌なので。

また、1店舗では収益があげられないかなと。福祉業界って、給料が安くて、きつくて、汚くて、というイメージがあると思うのですが、「こういう業種だけど、結構、そこそこもらっているよ」と、従業員みんなが言えるような会社になりたいなというのが夢です。

他にも、障害をもつ子どもに携わることはいっぱいあります。この子たちが大きくなったときに働くところがどうしても少ないのです。古紙回収やパン屋さんなどいろんなパターンがあるので、そういうこともやっていきたいと思います。

Q:最後に、起業を目指している女性の方々にアドバイスをお願いします。

大岩:私は、本当に会社経営に関することがちんぷんかんぷんだったのですが、そういう人間でも諦めないで前向きに歩いていけば叶うかなと思います。また、周りの人に助けてもらうことをすごく躊躇する方もいると思うのですが、そんな方も心を開いて、手を借りたらいいんじゃないかと思います。「大丈夫」と言ってくれる人をまず見つけることですね。楊先生のように、「大丈夫」と言ってくる人がいれば、きっと大丈夫だと思います。

 

大岩清美氏(右)と起業応援サポーター 千葉県産業振興センターよろず支援拠点の楊典子氏(左)

(起業応援サポーターリンク:千葉県産業振興センターよろず支援拠点)

女性起業家プロフィール

WOWの樹

プロフィール
事業所名:WOWの樹
会社名:株式会社ホリーホック
代表者:大岩清美
業種:児童発達支援事業所/放課後等デイサービス事業所

起業応援サポータープロフィール

公益財団法人千葉県産業振興センター
経営支援部 
(中小企業庁千葉県よろず支援拠点)

住所:〒261-7123 千葉市美浜区中瀬2-6-1 WBGマリブイースト 23F
電話:043-299-2921
Website: http:/www.ccjc-net.or.jp

取材・文・撮影/竹田和朗 (中小企業診断士、ITコーディネータ)

現在、SIベンダーにて、製造業向け基幹業務のシステム企画等に従事。また、企業内診断士として地域に根ざし、農業者のビジネス化支援を中心に活動している。