file01:栗原智子さん

私の起業STORY 私スタイル file01

私スタイルで起業した女性達。
起業までにはどんなSTORYがあったのでしょうか。
ここにあなたの起業スタイルのヒントがあるかもしれません。


栗原智子さん しらたまや(東京都)
「歌舞伎と日本酒にこだわり、初心者にも常連さんにも居心地の良い空間を作る」

IT企業での経理、経営補佐、人事などの業務を約20年間務めた後、2017年8月に歌舞伎・日本酒をテーマに小料理屋「しらたまや」をオープン。歌舞伎ファンだけでなく、歌舞伎初心者にも楽しめるように、説明チラシやSNSでの情報発信などに加え、店内設置モニターを活用しての勉強会なども企画している。

何歳になっても好きで続けられる仕事をつくるため開業

Q:起業のきっかけを教えてください
(栗原)人事の仕事をしている時に、キャリアデザイン研修の実施機会がありました。その時、このまま会社員として仕事を続けた先に自分のなりたい姿を思い描けなかったのです。また、結婚も出産もしていないこともあり、自分にとっては「働くこと」が生きがいなのだと気づきました。それで、死ぬまで続けられる仕事を自分で作りたいと考えたのです。ずっと続けるには好きで情熱の持てることでないと…そう思い、12年程前から好きで毎月通うほどはまっている“歌舞伎”と、同好会を主催して仲間と楽しんでいた“日本酒”をもっと楽しんでほしいという思いをもとに、起業のアイデアを組み立てて行きました。

Q:開業までにどのような準備をしましたか?
(栗原)飲食店で働いた経験がなかったので、飲食店を営む知人に相談しました。すると、「自分のイメージに一番近い店で働いた方が良い」とアドバイスを受け、蕎麦屋で1年程アルバイトしました。そこで働きながらずっと、自分のお店の雰囲気や出したい料理、オペレーションなどを考えました。そのイメージを歌舞伎仲間や飲食業界の先輩に話して反応を伺い、ブラッシュアップしながらイメージを固めました。

お酒と歌舞伎のグッズがならんで飾られている店内

約20年の会社員生活で得た「繋がり」を活かし、短期間で開業実

Q:開業するにあたり、どんな苦労がありましたか?

(栗原)物件決定から開業までの2か月は本当に大変でした。物品や什器の手配・搬入・設置、食材の選定や調達、内装、広告宣伝活動、資金調達など、物件決定後でないと手が付けられないタスクが多いのです。何かを行うとまた新たなタスクが出てきて、なかなか終わらない。それでも何とかやり切り、当初目標より半月遅れで開業できました。

Q:その状況を一人で乗り越えたのですか?
(栗原)前職の同僚、友人、歌舞伎仲間、親類など、本当にたくさんの方に支えられて乗り越えられました。内装を担当するDIYチーム、音響機器を考える音響チーム、ロゴやガイドペーパーを作る制作チーム、イベントを考える企画チームなど、今まで色々な仕事や趣味で繋がった仲間と様々なチームを作り、並行して進めました。私は、全チームに参加しながらプロジェクトをマネジメントするようなイメージでした。前職で採用や人材育成の全体計画を立て、多くのメンバーとプロジェクトを進めた経験が大いに活きました。スムーズに開業できたのは、第一勧業信用組合さんの支援もとても大きかったです。私が勝手に位置づけた、第一勧業信用組合さん、起業アドバイザー、クラウドファンディングの担当者様による「資金調達チーム」の皆様にも本当に助けていただきました。

(大嶋)私たちは、融資のお手伝をさせて頂きました。インターネットで探した事業計画をそのまま使う人も多いなか、栗原さんは経営補佐のご経験を活かし、緻密な事業計画を作り込んでいました。さらに、良い・普通・悪い場合の3パターンでシミュレーションされるなど、幅広い視点もお持ちでした。支援仲間も多く、ある程度の固定客も見込めました。このような要因もあり、本部との協議も早く進み、比較的短期間で融資実行できました。スムーズな開店に貢献でき我々としても幸いでした。

居心地の良い空間で、歌舞伎と日本酒を楽しんでもらう

Q.開店してから約3か月、状況はいかがですか?
(栗原)女性客が多いのは想定通りです。エンターテインメントを深く楽しむのは女性が多いですね。良い意味で想定外だったのは、場所のことです。もっと歌舞伎座に近いところを探したのですが、立地的に条件に合う物件が出にくく、範囲を広げこの物件に出会いました。結果的にここは、歌舞伎座、国立劇場、新橋演舞場のどこからも適度な距離で、かつ有楽町駅や東京駅にも近く、遠方からのお客様にも便利で、むしろ好都合でした(笑)。
今まで3か月は、お店のオペレーションの安定やお客様にいかに来てもらうかが事業面でのテーマでした。これからは、長く繰り返し楽しんで頂くにはどうするかと言うテーマにシフトしてきています。

Q.どのようなお店にしたいですか?
(栗原)今は歌舞伎好きのお客様が大半ですが、初心者の方にも歌舞伎の良さを知ってほしいと思います。初心者の方が気軽に足を運べるよう、歌舞伎の説明チラシを置いたり、店内のモニターで歌舞伎の勉強会を企画したりしています。また、歌舞伎だけでなく日本酒ももっと楽しんで欲しい、特に女性が安心して一人飲みができるようもっと工夫したいと思っています。
そして、初心者の方とファンの方を上手くつないで、当店をきっかけに歌舞伎をもっと楽しんでもらえるよう、そんな場作りをしていきたいと思います。

店内に置いてある、歌舞伎仲間お手製の説明チラシ

左:栗原智子氏、 右:第一勧業信用組合 東銀座支店 大嶋 純一氏

  • 栗原智子氏と起業応援サポーター 第一勧業信用組合 東銀座支店 大嶋 純一氏

(起業応援サポーターリンク: 第一勧業信用組合)

女性起業家プロフィール

しらたまや

 

プロフィール

会社名:しらたまや

代表者:栗原智子

業種:飲食店(日本酒、小料理)

住所:東京都中央区銀座6-2-6 ウエストビル B2F

Website:公式FBアカウントhttps://www.facebook.com/shiratamaya3/

起業応援サポータープロフィール

第一勧業信用組合 東銀座支店

住所:〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目14−8

電話:03-3543-6921

Website: http//www.daiichikanshin.com/

取材・文・撮影/内山 崇行 (中小企業診断士・キャッシュフローコーチ)

「ビジョンとお金を両立して、社長と社員が夢や人生観を語り合える世界の実現」を目指し、神奈川県央を中心に、お金や人、ビジョンに関する経営上の様々な問題について、”パートナー型コンサルタント”として経営者と一緒に闘っている。
上場企業のIRレポートから小企業の経営者インタビューまで年間30本程度の取材記事を執筆しており、その経験を活かした、相手の本音を引き出す柔らかいインタビューが特徴。